デザフェス58ありがとうございました!!

ザフェス58、無事に終了いたしました! お立ち寄りいただいた皆さん、お話してくださった皆さん、本当にありがとうございました!! 差し入れくださった某友人、お手伝いしてくれた某友人、本当に本当にありがとう!!

収支は別の記事で書きますが、結論から申し上げると笑ってしまうくらいの大赤字でした。大丈夫、今回の費用は全額ボーナスから出すので実質0円です。(暴論) 「きれい」「すごい」という声をたくさん聞けて、立ち止まってくださったり熱心に感想を伝えてくださった方もいらっしゃって、「好きです」と言っていただけて、本当に嬉しかったです。売上がほぼなかったにもかかわらず、「また出展したいな」と思っているのは皆さんのリアクションを生で受け取り、皆さんが感想をわたしに伝えてくださったからです。恐れ多くも、同業者・他業者からのオファーもいただきました。思ってもみなかった出会いもあり、これがリアルイベントの力かと震えました。当ブースを見てくださり本当にありがとうございました。皆さんのおかげで、爆笑の大赤字を叩き出しても参加した価値はあったと言い切れます。

次回vol.59への出展は考え中です。正直結構疲れたのと、休む時間がほしいなという本音と、次回vol.59は開始が1時間前倒しになる(=設営時間が1時間減る)らしく、自宅から電車で会場入りした結果そこそこギリギリだった実績を見て判断に迷っている状態。ここまでの大赤字を叩き出した上に前泊はちょっとリスク大きいかなと。来秋vol.60(仮称)でも10時ならそのときは腹くくって参加しようかなと思っています。

今回はあまり変わり種をぶちこまない正統派っぽい絵画での参加でしたが、実はいろいろやってみたいアートはあります。しばらくはコンセプトもへったくれもなく、心の赴くままに好き放題やる期間にしましょうか。画家としてはまだまだ駆け出しなので、いろいろ模索していきます。それではまた、いつかリアルイベントでお会いしましょう!

デザフェス58初出展レポ:収支と戦略の話。

めてのデザフェス、初めてのリアルイベント、無事に終了しました。お礼はこちらの記事でしっかり記載しましたが、一方で死ぬほどぶっちゃけなデザフェス初出展収支を公開します。ここまで清々しいといっそネタにするついでに後世に残した方がいいと思う。

収支をぶっちゃける前に、今回初めての出展にあたり、コンセプトは以下としておりました。

・青い幻想系のブース
・夜の景色と蝶々
・原画ならではの存在感や質感の訴求

そのため、出展内容は以下としました。

・九重ミワの世界観を全面に出したメインビジュアル原画2枚
・+手に取りやすいサイズ・価格の原画
・作者:九重ミワ(938)にちなんだ枚数38枚
・名刺・ポストカード・プライス・キャプション以外をすべて手描きする
・戦略:種類は絞り、コンセプトや世界観は明確に

で、赤裸々にぶっちゃける収支は以下でございました。

【費用】
・ブース:24,000円
・壁凹型:27,500円
・防炎布レンタル:3,800円
・ホテル1泊ツイン:21,074円
・木枠SM:17,974円
・木枠P20:3,476円
・ロールキャンバス:24,750円
・木枠F3:990円
・木枠P6:726円
・名刺600枚+ポストカード2種*各30枚:6,650円
・その他こまごました備品や食費・交通費
合計:約16万円

【売上】
・ポストカード売り上げ(単価200円*3枚):600円
合計:600円

【収支】
・△約16万円

笑ってもらって大丈夫です。デザフェスで黒字を出すのは難しいと言われますが、ここまでの大赤字を叩き出すのも難しいと思われます。なお売上のポストカード3枚のうち2枚は友人が購入してくれたものなので、実質の売り上げは200円です。

出展してみてわかったことがいくつかあったので、これからデザフェスに出てみたいなと思う方が二の轍を踏まないよう、つらつら書いてみます。

◆コンセプト自体は悪くなかった

青いブース、幻想系、夜の景色や蝶々というコンセプト自体は間違っていなかったと感じています。「ここはこういうブース」という情報がわかりやすく伝わるブースは作れたのではないかと。

◆ラインナップとデザインがよくなかったかもしれない

事前にデザフェス出展のコツなどggって勉強しており、「コンセプトを明確に」「頒布物の種類を増やさない(種類が多いと購入につながりにくくなる)」「売り物なのかを明確に」など先人の言葉を参考にしていたのですが、それでも失敗しました。「頒布物の種類を増やさない」で「原画とポストカードと名刺だけ」に絞ったのです。否、絞ったつもりだった。全然絞れていなかったのです。描いた本人は「原画1種類を38枚」のつもりでしたが、お客さんとしては「38種類の原画」になっていた。だからどれにしたらいいか迷ってしまい、機会を逃したのかもしれないと、当日になってから気付いた。また、名刺デザインがポストカードデザインとほぼ一致していたため、「無料の名刺だけでいいや」とポストカードの購入意欲を削いでしまった面があるかもしれません。駆け出し画家のため作品数が少なく、名刺デザイン=ポストカードとのサイズ違いになってしまったのです。蝶々原画はラメやパールを塗っており1枚ずつ個性があったのですが、会場でうまくパール感やラメ感が見えなかったのもよろしくなかった。バーニッシュ(仕上げニス)はグロスにせずマットの方がよかったかも。

◆事前シミュレーションが甘かった

自宅でレンタル壁の大きさを再現したり、ブース配置をフォトショでシミュレーションしたりはしていたのですが、それでも「装飾品の重量が想定以上で急遽変更」「結局ブース配置を変更」などが発生しました。また、テーブルはレンタルせず(組み立て式ラックを使用)宅配搬入も利用せず売り子ちゃんとふたりで強引に手持ち搬入しましたが、やはり電車移動や駅までの道中など無理があるので、レンタルできるものはレンタル・送れるものは送るのがよいです。デザフェス出るだけでカネかかるんだから、宅配やレンタルの料金ケチっても何にもならん。

原画20枚ほどをかけるのに木ねじを使いましたが、原画側の吊りカン取り付け位置がそれぞれ異なっていたり(キャンバスをとめるタッカー位置がそれぞれ違うため)、原画の紐の長さが違うため、縦横等間隔に木ねじを打っても原画をかけると水平・垂直が揃っておらず不揃いな印象がありました。紐はリボン結びをしたため結んでから切断していましたが、見た目より機能を優先すべきだった。吊りカンは同じ位置に、紐はあらかじめ同じ長さに切って、個体差を極力潰すのがよいようです。

◆工具が足りない事件

デザフェスの壁は硬く画びょうが刺さらない・釘を打つのは壁が揺れるため結構大変などの事前情報から、壁には電動ドリルで穴をあけ電動ドリルで木ねじを打つことにしていました。しかし電動ドリルの充電が途中で切れた挙句、荷物を減らすために普通のドリルもドライバーもキリも持っていませんでした。急速充電器や指で木ねじをねじ込んで強引に間に合わせましたが、間に合わない可能性も十分にあった。壁への木ねじ取り付けの他、ラックの組み立てにもドライバーを利用したためどう考えても2人で1本では足りなかった。「電動工具と通常工具を用意」と「人数分の工具を用意しておく」ことは大切でした。

◆持ち物について

筆記用具はシャーペンとボールペン、油性ペンそれぞれ黒は持参しましょう。青いブースだからと青いペンしか持参しなかった結果、開場してからキャプション誤植に気付き暗め青ペンで強引に修正するハメになりました。また壁が意外と汚れたため、白で修正できる準備があるとベストかも。

◆まさかの頒布物より装飾品の方が好評

頒布物は原画・ポストカード・名刺の3種類だが、ブース装飾品として、プラバンとレジンで作った青い立体蝶をたくさん飾っていました。自分でもきれいだと思っていましたが、複数の方から「この蝶は売っていないのか」とお問い合わせをいただきました。「立体蝶が良すぎて原画が霞む」とのコメントも。原画にこだわりすぎず、自分が「いい」と思ったものを売るのも考えた方がよさそうです。割と前向きに検討しています。今回はプラバンもレジンも初心者で売りに出せるクオリティではなかったのですが、そっちも習熟したいです。

◆ブース配置について

原画はすべて壁に飾りましたが、一番見てほしい原画がブースの一番奥かつテーブルがブースの一番前だったことからか、なかなか原画の目の前で見ていただくことができませんでした。「ブースには高さを出せ」「モノは立った状態での視線の高さに置くこと」と先人たちが言っていますが、売りたいもの・見てほしいもの(今回は原画)は「壁付近ではなくブース前面に出せ」を追加したい。大きいサイズの原画だと難しいことではありますが。今後のブース設計の課題です。

ブース配置について、テーブルを以下のように置きたかったため、今回はレンタルは利用せず自前のものを使用しました。レンタル備品では条件に合うテーブルが用意されていなかったので。

・横長ブースに対して縦に置きたい
・ブース奥行90cmに対し、壁を置いたため壁分3.5cmが引かれ、奥行は86.5cmに
・86.5cm以下で下に荷物が置けるテーブルがない
・テーブルは細く存在感がないものがよい
・60cm*30cm*80cm程度の組み立て式ラックをバラした状態で搬入

結局開場して割とすぐに「ブースとテーブルが水平」な状態にレイアウト変更したので、テーブルはレンタルでも問題ない状態になってしまいました。

次回をいつにするかは未定ながら、また出展したい気持ちはあるので、それまでの間に反省点はがっつり潰します。制作以外にも考えなければならないことが多く出展は本当に苦労しますが、間違いなく出展する価値というものはあるので、また色々トライしたいですね。何より、わたし自身がもう「うまくいったときの楽しさ」を知ってしまっているから。1回きりで我慢できないのです。